8月31日(土)晴れ 硬座西安行き  4日目  



硬座(インツォー)。この響きは中国バックパッカーにとって最低最悪の座席を示す。 つまり生の中国を感じれるところなのだ。

座席指定にもかかわらず、まるで戦争のように乗り込む中国人民に混じっておれとサノ も列車内に乗り込む。拍子抜けしたことにそこはきれいな座席が整然と並んでいる。 なんとかなるじゃん、二人は思った。 そんな思いは列車が北京を出てから1時間もたたないうちにかき消される。 誰もが食べたものをそこらへんに投げ捨てる。リンゴの皮、カップ面のあまったやつ、 ビールの瓶、タン。たばこの煙となんだかわからない臭いの中、ほぼ直角の座席で眠れる わけがない。しかも訳の分からない音楽が流れ、電気もつきっぱなしだ。果たして十六時間 もつんだろうか....

とりあえず、向かいの人達と話す。母親と息子、そのガールフレンドらしい。けっこう良さそうな 家族で打ち解けて果物やガムを交換しあった。女の子はけっこう可愛い。中国のカップルはけっこう べたつく。まあそれもよし。なんとか寝ようとする。 すると突然足の間から人の顔が出てきた。座席がないやつが席のその下に寝ようというのだ。 もうどうにでもなれ。サノもあきらめる。あまりに疲れ切ったところで二人とも眠りに落ちていった。

やっとやっとの思いで西安に着いた。昼の2時だ。古都西安は高い城壁に囲まれたおもむきある 街だ。 とりあえず明後日のチケットを押さえて、宿を取り寝よう!それだけの思いだった。 そして更に地獄が待っていた。駅の集票所は人、人、人でごったがえし、何処で買ったらよいか わからん。とりあえず並んでみよう。番が来たら”外国人はあっち”と言う。上の外国人受付は 閉まっていて、それっぽいところに並ぶとあっちに行け、あっちに行くと今日は売れない月曜日 の朝来い、と言う。どうなってるんだあー。

そんな中ホッとする日本人(リーベンレン)の友達 タクローと堀木に出会った。彼等は中国語がけっこう行けて、あとどう見ても広東人風のIseland人 に助けてもらって、もう一度チケットを取りに行く。結果は”没有(メイヨー)”。どうすりゃいいんだ、タクロー と堀木も駄目でとにかく四人で宿を探した。よくよく聞いてみると慶応の四年ということで年もタメ。 大盛り上がりでそのまま飯やになだれ込み塾生の杯を交わした。


                                       

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